ギターの音源買っている人もいると思いますし、ギターを自分で弾いている人もいると思います。dtm歴5年ギター歴3年の僕がギタートラックの考え方について説明します。
この記事でわかること
:ギター音源と生ギターの比較
:おすすめのギター音源
ギターは生音系からエレクトロに至るまで、様々な音楽シーンで使われています。曲作りの最初から使う人もいるため、曲の中心になっていることも多いです。
その一方で、打ち込みをして再現する際にかかる労力は他の楽器の数倍であることも知られています。その点を無視してギター音源を買うと大変なことになります。
ギター音源の問題点
ギターの打ち込みが大変な代表的な理由を上げます。
- ストラム奏法(コード弾き)の際に発生する弦から弦にピックが移る動作において、そのスピードはフレーズを通して同じではないこと。
- 同じコードの押さえ方でも弾いている弦が違うため。
- アーティキュレーションがイメージ通り働かないことがある。
打ち込みにおいてアコギがリアルにならない原因は主に以上です。
1点目について
1点目はギターをやっている人じゃないとイメージしづらいかもしれませんが、ギターは弾いていく中で、右手のストローク速度は一定ではありません。
フレーズの最初は素早いストロークで勢いをつける。その後のフレーズではゆっくりとピックを動かし緩急をつける。このような手法がよく使われます。これを音源で再現するには、フレーズの中でストローク速度を調整しなければいけません。
2点目について
つまり、同じコードフォームでも弾いている弦を限定する場合があるということです。特にカッティングのフレーズでよく使われる手法です。これを再現するにはフレーズごとに弾く弦の音を指定する必要があります。
3点目について
おそらく3つ目が一番の問題点です。自分の出したい音が音源によって出せない場合があるということです。音源という特性上、録音した音を曲の中で使うことになります。もし、欲しい音が音源に含まれなかった場合はどうすることもできません。そしてその問題は、高額の音源でも発生するということです。僕が買った音源の一つに「ample guitar T III」というものがあります。業界では言わずとしれた商品なのですが、ブリッジミュートが結構クセのある音がします。ブリッジミュートは特に右手を置く位置によって全然音が変わる奏法です。そのため、曲によって全然合わないということが多発します。
生ギターの問題点
次に生ギターを導入する場合について説明します。生音に勝る音源はないので、生ギターを導入することでギター問題は解決するようにも見えるのですが、実は大きな問題が隠れています。
その理由は以下の3点です。
- ギター初心者が始めた場合、ちゃんと弾けるようになるまでそこそこ時間がかかるということ。
- アコギの場合、録音する難易度が高いということ。
- 生ギターはメンテナンスが必要ということ
1点目について
そもそもの話、ギターをちゃんと弾けるようになるまでには結構時間がかかります。そしてギター練習をしつつ、曲作りの勉強を両立させるのは結構難しいことが想定されます。また、モチベーションの維持も課題になります。よって、生ギターをもしdtmに導入したいのであれば何かしらのコミュニティに入ることをおすすめします。
2点目について
エレキギターに関しては、家でオーディオインターフェースとケーブルを用意してしまえば一応は録音が可能です。一方で、アコギに関しては生音ですのでめちゃめちゃ音がでかい。この問題点は、実は日本の住宅事情を考えると結構大きな問題なような気がします。海外ではガレージでガンガン音を出してバンドをやったりできるそうです。(うらやましい)そのため、録音をする際はスタジオなどに行く必要があります。そして録音した後から、キーを変えたりフレーズをちょっと変えることもできません。
3点目について
楽器であるから当たり前ではあるのですが、メンテナンスが必要です。ネックが反ってしますと、割とどうすることもできません。普段からしっかりメンテナンスすることが必要です。
追記
デメリットかどうかは微妙なところがあるので追記とさせていただきます。
最後に考慮しなければいけない点が、打ち込み系をやる気がないかどうかです。ギターを練習する時間を考慮すると、打ち込み系の方が一定の完成度をだすまでの時間は短いです。もし、ギターを買って練習を始めるとなるとそこそこの時間とお金の投資が必要になります。よって、もしどちらのジャンルにするか迷っているのであれば生ギターの購入は控えた方がいいかもしれません。
じゃあどっちがいいの?
どっちにもデメリットはあるけどどっちがいいの?当然の疑問に答えていきます。
答えは
「目指す音の種類による」
です。
バッキングで使う場合
打ち込みのギターの場合、細かなニュアンスを出したりすることは手間的な要素から不可能だと言っていいでしょう。逆に言えば細かなニュアンスが必要ない場合、つまりメインで使わないという場合は打ち込みでギターを再現する難易度はぐっと下がります。よって、バッキングのみで使う場合は打ち込みでやる方が、手間的な面から有力であるといえるでしょう。
その際におすすめの音源は「session guitarist」という音源です。完成したバッキングトラックを集めて、プラグインで出すことを可能にした音源です。細かいい音質を求めることは難しいですが、一定の完成度が保証されています。おそらく、素人が聞いても違いを認識することは難しいです。バッキングで使う場合は。ample guitarより全然使いやすいと思います。
細かいニュアンスにこだわりたい場合
この場合は腹を決めて生ギターを買いましょう。細かいフレーズを追い求める場合は、打ち込みでやるとすさまじいコスパの悪さが目立ちます。ギターは上達するまでには結構時間がかかりますが、できるようになると普通に楽しいです。曲のための割り切って練習を頑張りましょう。ですが、人間は一人では上達は難しいのが現実です。よって、学生であれば部活やサークルに入る。社会人であればギターコミュニティに入ってみる。仲間を見つけることで上達が早まるでしょう。
あとがき
dtmをやる人間にとってギターをどうするのかは永遠の課題です。最近は技術の発展によって、リアルに音を出せるようになってますが、結局、理想は自分の頭の中にしかないので、それを再現するのは自分です。大きな労力がかかる作業ですが、出来上がったときには至上の幸せが待っていることでしょう。ぜひ、楽しいdtmライフを!!
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